サイケデリック,60年代,ロック,名盤" /> [サイケ]電子音/テクノの名盤、作品紹介。" />
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片道1時間の通勤列車、殺伐とした圧迫感のなかでの安らぎは文学と音楽。
物語に合わせた音楽のセレクトは重要。
ひと月ほど前に読んでいたのは、最近のSF小説。バックミュージックはクラフトワーク。SFでテクノって、安易な選択でごめんなさい。
Radio-Activity (1975)
Kraftwerk
暗く、無機質な、静寂を感じさせる起伏の少ないメロディが、満員列車の中で隔絶した心境に導いてくれます。
クラフトワークの作品の中でも、最も好きなアルバム。
それで、読んでいた小説ですが、SFマニアが好みそうな発想と言葉の連続によるパラレルな小世界の集合体、そもそもSFが苦手な私にとって、そもそも何でそれを選択したかは兎も角、心に響かないテキストを追うのは、まさしく苦行。サドゥーの心境で文字とにらめっこしつつ、耳から入り込むリズムが唯一の救い。
延々と続くような終わりの見えない世界と、静謐な音楽はとても良くマッチしてました。
レコ屋の小さなサイケ・コーナーで、サングラスのおっさん顔ジャケット、JOE MEEKとあり思わず手に取る。ベスト盤。
昔、友達から借りたヘンテコ電子音、あのジョー・ミークを想定して購入したら、とてもとてもオールディーズでした。サイケコーナーには置かないで欲しい。
棚の奥から昔焼いたCD-Rを取り出す。
I Hear a New World: An Outer Space Music Fantasy (1960)
Joe Meek
初めて聴いたときに思い浮かべたのは、当時流行していたテレタビーズ。時代不詳、地域性は欠片も無く。1960年の作品と知って腰が砕けた。
有名な変人プロデューサーだったそうです。
久々に、こればかり聴いています。
別世界が見える。
CANにFAUSTばかり聴いていた頃にオススメされた一枚。当時は余り聴く気にならず、今になって楽しむ、一年余りの猶予期間。推奨されても自ら意識が向かない限り味わおうとしないのは悪い性癖、だと思う。
Manuel Göttsching
E2-E4 (1984)
とは言っても、プレイヤーにセットしたアルバム、表示される内容は、再生時間約1時間の全1曲。発する音はミニマルなテクノ音。怯んでも仕方がない?
静かに、性急に、繰返し、刻まれるメロディ、変化は乏しく、穏やかだが、確かに浮遊する、眩暈感。
我が家から職場まで、ドアtoドア、一時間弱。終業時、タイムカード打刻、同時にプレイヤーをセット、帰宅と同じタイミングで終えるリズム。じっとりと汗ばむ己に気づくが、それは残暑のせい、だけではない、筈。
テクノの原点、傑作らしい。
マニュエル・ゲッチングは、あのアシュ・ラ・テンペルのリーダーで、
思い返せば、高校の頃、90年代のグランジ・オルタナばかり聴いていた私は、レコ屋の1コーナー、ジャーマン・ロックの棚に並ぶCANやアシュラの、変テコで奇怪なジャケと、聴かずとも想像がつく敷居の高そうな音に、確実なマニア・アングラ臭を嗅ぎ取り、踏み入れてはならない領域と、思い見つめていたのだが、気づいたら30にして彼岸を渡っていました。逆に最近の高校生、十代の少年少女がNIRVANAやBeckを手に取るレコ屋の風景、それこそが、今は向こう岸。霧がかって夢幻。
先日紹介したブルース・ハーク。子供向け音楽中心に活動していた彼も、時代の影響からは逃れられないのか、サイケがテーマの作品を残しています。
Bruce Haack
The Electric Lucifer (1970)
1970年の作品と、サイケデリック全盛期からは少し遅れますが、1年前のTHE ELECTRONIC RECORD FOR CHILDRENと比べると、エコーがかったコーラス、大仰な音響など、色濃いサイケ色。その差は、特にジャケットに如実。見比べると面白い。
サイケ好きに受けがいいのは確実にコチラなのだろうが、一般的な評価、テクノ好きからは他の作品のほうが好まれるのかもしれない。
怪しげでカラフルな雑貨で雑然としつつも、そのカオスがコジャレた部屋。お香の煙が立ち込める。そんな風景の中、タイダイ染めとエスニカルな服装の長髪ヒッピーが、このアルバムを流していたら、それはカッコいいのかもしれない。が、実際は、この手の音を21世紀に好んで聴く日本人は冴えないオタクに違いないと思います。
(内容とは関係のない話だが、購入した再発版には、ボーナストラックとして彼のインタビュー音源が収録。英語の理解できない私。唐突に訥々と続く英会話。ロッキーエリクソンのベスト盤に分厚い長文ブックレットがセットされていたときと同じように、とても哀しくなってしまう。)
昔、”ホントに死んでいるような”とのコメントで友人に奨められた音。
本当にそうだと思った。
Arthur Russell
WORLD OF ECHO (1986)
ニューヨークの現代音楽家。チェロ奏者。故人。
チェロってどんな音?と思うと思いますが、そのサイケな浮遊感は凄まじい。
土曜に風邪をこじらせてしまい、日曜はしんどくも休日出社。当然の如く悪化した月曜は休めぬまま終電帰宅。火曜は翌日の打ち合わせに備えてほぼ徹夜。一息ついた水曜の21時、「俺、風邪で、寝てないのに酒を楽しんでいるんだぜ」って自己陶酔的台詞を吐きながら酒を呑むような今週前半でしたが、BGMには彼岸から漂ってくるこの音が自然と選択されました。
白昼、風邪による眩暈と、寝不足によるふらつきとが、浮遊感に変換されて宙に浮く。
これ聴いて死ぬように眠ります。
おやすみなさい。