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鎌鼬で想起したキーワード。
土着性、エロ、グロ、悪夢、といえば佐伯俊男。
思い返せば記憶は古く、時代小説好きの祖父の枕元にあった山田風太郎作品の表紙。目にした小学生のころの記憶が、今も鮮明。
煌く彩色絵もドギマギするが、やはりモノクロ絵に垂涎。
たまらない。
エローい。

先週の3連休は、風邪で寝込んでの4連休となり、何処にも出かけない。
最近購入した写真集を枕元にひろげ、鼻をかむ寝床。
細江英公
鎌鼬 (1969)
つい先日、普及版が発売された伝説の写真集。
土方巽と農村を被写体とした、土着的なエロス。疾走する姿態に劇的な構図が、おどろおどろしい。
惚れ惚れしつつも、まどろんで悪夢。

パントンという名の椅子をご存知だろうか?
名は知らなくとも、何処かで目にしたことがある方は多いだろう。映画・TVでの1シーン、雑誌・広告における洗練された室内写真、洒落た雑貨店・インテリアショップ、街中のカフェ、等々。何処かで目にしたことがあると思う。
名と同じように軽快さとポップさを感じさせるルックスの”パントン・チェアー”、生みの親の展覧会が新宿はオペラシティのアートギャラリーで催されている。
ヴェルナー・パントン(※)展
(2009年10月17日~12月17日) 詳細はこちら>
デザイナー自身の名を冠した椅子だけでなく、そのインテリアおよびテキスタイルのデザインがサイケていることは以前から知っていたが、その全貌を体感できる機会は少ない。この展覧会の目玉は、そのスペイシーな異空間を実際に体感できる復元コーナー。
あの写真でしか知らなかった空間を全身で味わえる至福。

60年代好き、サイケ好き、建築好き、椅子好き、昭和レトロ好き、高円寺界隈の幾何学模様な古着好き、なんでもいい、この世界に興味のあるヒトには、体験することを強くお勧めする。
この10月は幾つかのミュージアムに足を運んだが、都内の展覧会の中では飛びぬけて素晴らしかった。
Verner Panton(1926-1998)
日本人が大好きな北欧はデンマーク生まれ。あのアルネ・ヤコブセン(スワンチェアを手にするのが私のささやかな夢)の下で働いた後に、前衛的で独創的なデザインを次々と発表した北欧を代表するデザイナー。ルックスも渋い。奥さんも美人。

東京は外苑前から徒歩5分程、ワタリウム美術館という小さなミュージアムがあります。
そこでは建築関連の展覧会がよく開かれることもあり(私、建築科出身です)、ミュージアムショップが充実していることもあり、数年前に個人的に外苑前に頻繁に通っていたこともあり、何度か訪れたことがあります。
が、いつも受ける印象は、イマイチ。ミュージアムは、規模の大小に関わらず、何処でも、どんな展示でも、それなりに楽しむことができると思うのですが、ここだけは残念ながら満足したことがありません。
現在、メキシコの巨匠建築科ルイス・バラガンの企画展。足を運ぶ。
ルイス・バラガン邸をたずねる(2009年9月-2010年1月)
妹島和世が企画構成に関わっているということもあり、挽回してくれることを期待していたのですが・・
展覧会の内容はさておき、ルイス・バラガンの建築は実際に体験してみたい。
その特徴は、光と原色のバランス。日本では、まず観られない(あっても悪趣味とされる)インパクト大の色彩(ピンクや彩度の高いイエロー等)と、デリケートで緻密な採光による安らぎは、写真・映像だけでも強い引力。メキシコの空のもとで味わうことを想像する。それだけで別世界。

ルイス・バラガンに限らず、南米は古代文明のロマンなど、探訪してみたい憧れの土地ですが、長時間の飛行機が嫌い、コミュニケーション苦手、英語力中学生レベルの私にとって、自発的海外旅行への壁は分厚く、夢見ることで想いを馳せるのみ。
サイケデリック・ミュージックにおいても、欧米のそれとは異なり独自の音があるようです。(ムタンチスが有名ですが、少し聴いたのみで深入りしてません。)
まさしく異世界。
渋谷のギャラリーに、宇野亜喜良の60年代ポスター展を見に行く。
ひょろりと長い痩身に、虚ろで大きな三白眼。長い下睫が刺さりそう。植物・動物モチーフの装飾に、境界があいまいなレイアウト、サイケな色彩が少しグロくて蠱惑的。
宇野亜喜良のイラストは、偶に不気味なだけで微妙なときもありますが、60年代のポスターはとても良いです。
